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【書評】アングラマネー タックスヘイブンから見た世界経済入門

アングラマネー タックスヘイブンから見た世界経済入門 著-藤井厳喜

この本の書評を書くのは2回目だったりする。
1回目は書くにつれてまとまりがつかなくなって断念しました。
その反省を1週間しつつ、簡潔に書いていこうと思う。

基本的に何が書かれているかと言うと世界のあちこちで行われているタックスヘイブン・アングラマネーの仕組みの一部を解説している本です。
単純にお金がどう動いているのかと言うだけではなく、その地域の歴史的な視点・地理的な視点・宗教的な視点・文化的な視点と様々な要因が絡んで地域特有のバラエティ豊かな脱税の構造があります。
不謹慎かもしれないけど読めば読むほど非常に面白い内容。
この辺は読み物としてそれぞれで関心をもっていけると思う。

さてもう一点だけ取り上げると脱税と納税と国家運営と言う視点。
富裕層と多国籍企業(グローバル企業)がタックスヘイブンを利用して節税を行う。
これが行われると先進国でも税収が上がらなくなり国家財政が厳しくなる。
で、社会インフラが劣悪になったり貧困化の原因になったりする。
今の日本で一番わかりやすいのが道路や橋梁のメンテナンスができなくなってるとかそういうの。

コーポレートランドと言う言葉が紹介されている。
利益を上げても雇用を生まず、納税もしない企業。
最近わかりやすい例がアマゾンやグーグルが法人税をあんまり払ってないって問題。
企業側の論理としては「利益の最大化」の為に一番効率的な行動を取ってるだけと言う事も言える。

この辺の話しは今の消費税増税と、それにより懸念される経済の落ち込みに対する対策、法人税の下げるとかそこら辺を考えていく上で要素として頭に置いておきたい考え。
最近の流行で言えばFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)のようなレントシーキング的な物とも繋がっていく問題。

もっと悪どい例で言えば北関東で問題になってる出稼ぎ外国人労働者の問題。
製造業のよく聞くような車屋さんが人件費削減の為にブラジルとかから労働者を連れてきます。
で、コスト削減の為に国内の工場を閉鎖します。
帰れなくなった外国人労働者が次の就業が出来ないので、自治体の生活保護のような社会保障を受けます。
利益の最大化はするけど都合が悪くなると放置して自治体に丸投げしてるんですね。
お金は税金、だけど企業は納税をあんまりしない。

この藤井厳喜氏の本は、そういう非常に多くの分野を考えていく上で結構根っこの部分で抑えておきたい事が非常に多い。
考える視点を増やしていく上で是非とも読んで欲しい1冊です。
今年1番のオススメな本と思います。

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